新建築社のブログ

建築専門の出版社・新建築社よりイベントレポートや書籍に関連した情報をお送りします!

『新建築』掲載ニュースで振り返る2017年(上半期)

<本記事は2017年の『新建築』に掲載された記事を転載し、再編集したものです>

 

 

2017年1月号

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尾道市千光寺公園頂上エリアリニューアル基本・実施設計に石上純也建築設計事務所

広島県尾道市は,千光寺公園頂上エリアリニューアル基本・実施設計の公募型プロポーザルを開催し,最優秀提案者に石上純也建築設計事務所を選定した.

千光寺公園頂上に新展望台を建て替えると共に,その周辺一帯約2,000m2を一体的に整備するもので,尾道市の景観に調和したシンボル空間の形成,利便性や快適性の向上,移動回遊のバリアフリー化への対応,工事期間中の安全計画と利用形態と建設コストへの配慮をテーマに,企画提案を求めた.11者の中から1次審査で5者を選定し,プレゼンテーション,ヒアリングを経て決定した.次点は小泉アトリエ・ランズ計画研究所設計企業体.

最優秀案は,「坂の街」として知られる尾道の風景に調和するよう,坂道や階段などの移動体験を取り込み,風景の連続としてすべての場所が展望台となるような計画を提案している.敷地全体に階段状に展開する展望台は,景色を眺めると共に,散歩や読書など多様なアクティビティを誘発する.屋根下空間にはレストランや眺望テラスなどを設ける.テーマに倣い,全体的に鉄骨量を軽減可能なコスト削減案も示した.工事費は3億円,2019年3月竣工予定.

 

神戸市役所1号館1階市民ロビーの改装設計に中村竜治建築設計事務所

神戸市役所1号館1階市民ロビーの改装設計プロポーザルが開催され,中村竜治建築設計事務所が特定された.神戸市は「デザイン都市・神戸」として神戸の持つ強みを活かし,デザインによって新たな魅力を創造する都市を目指しており,その玄関口となる場所に,創造性と交流を促進する魅力ある空間を募集した.応募総数は83案,次点は中川エリカ建築設計事務所

中村竜治氏の案は,高さ440mmの丸みを帯びた木製の板が並ぶもので,置き方だけで機能だけでなく美しい空間や風景を積極的につくれる家具を提案.審査員のひとりである島田陽氏は,角のない天板がテーブルとしてもベンチとしても使え,シンプルさと多様さを併せ持っていて空間に彩りを添えるものとして評価した.委託料は97万2,000円(上限).2017年3月完成を目指す.

 

東京都選手村地区に水素ステーション整備へ

去る12月16日,東京都が設置した選手村地区エネルギー検討会議は,2020年東京オリンピックパラリンピックの選手村地区中央区晴海5)のエネルギー整備計画の提案をまとめた.都有地に水素ステーションを整備し,パイプラインを通じて街区全体に供給すると共に,清掃工場の排熱を街区内の商業施設や住宅に供給する方針.また東京都は水素供給の事業者公募の検討なども行う.2021年度に車両への水素供給を,2022年度に街区への水素供給と分譲住宅各戸での家庭用燃料電池の稼働を始める.熱供給は2024年度稼働を想定.

 

無電柱化推進法成立 

去る12月16日,無電柱化推進法が公布され,即日施行された.無電柱化推進法は国土交通省関連の議員立法で,災害の防止,安全かつ円滑な交通の確保,良好な景観の形成等を図るための無電柱化の推進に関する施策を総合的,計画的かつ迅速に推進するもの.道路の新設・拡幅時の電柱新設を原則として禁止するほか,浅層埋設,小形ボックス活用埋設,直接埋設など,無電柱化の低コスト化に向けた技術開発を推進する.国・地方自治体・関係事業者には,良好な景観形成や安全な交通を阻害する道路上の電柱・電線の設置を抑制する責務を課し,費用もそれぞれの役割分担に応じて負担する.

 

東京オリンピックパラリンピック各施設,当初予定通り建設へ──有明アリーナ,海の森水上競技場,アクアティクスセンター

東京都の小池百合子知事は,有明アリーナ,海の森水上競技場,アクアティクスセンターを新設する当初案で進めることを表明した.9月から都の五輪調査チームにより2020年東京オリンピックパラリンピックの競技施設計画の見直しが行われ,既存施設使用や東北での開催が検討されていた.

バレーボール会場の有明アリーナ江東区有明,ボート・カヌー会場の海の森水上競技場(東京臨海部),水泳会場のアクアティクスセンター江東区辰巳)は,いずれも恒久施設として建設される.アクアティクスセンターは階数を減らしてコスト削減予定.予定工期はいずれも当初計画通り2019年までを予定.

 

2016年度JIA25年賞 4作品発表

去る12月16日,日本建築家協会(JIA,六鹿正治会長)は2016年度JIA25年賞受賞作品を発表した.JIA25年賞は,地域社会に貢献し,現在も良好な状態で維持管理されている築25年以上の建物を顕彰するもの.

応募があった作品のうち15点をJIA25年建築として登録,その後審査の上で本賞が決定した.受賞作品の概要は次の通り.(作品名称=設計者,竣工年)

浄水オークパティオ(福岡市中央区=武田正義/武田設計,1991年

慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(神奈川県藤沢市=槇総合計画事務所,1990・91年(本誌9208)

裏磐梯高原ホテル福島県北塩原村竹中工務店,1983年(同1503)

百十四ビル高松市日建設計,1966年(同6702)

 

新宿住友ビル大規模改修都市計画法特例でアトリウム空間整備

東京都西新宿の「新宿住友ビル(本誌7406)が予定する大規模改修工事について,住友不動産は既存ビルの更新と耐震性能の強化ほか,アトリウムやイベントホールなど低層部における交流・にぎわい空間の演出,水平・垂直の歩行者動線のネットワーク化,災害時には共助の場へ災害時の全天候型避難スペースとしての整備を行う予定.

去る12月2日,東京圏国家戦略特別区域会議で公開空地にアトリウム空間を整備するための都市計画法特例等を住友不動産が提出し,了承された.特例によって,2020年東京オリンピックパラリンピックまでに,新宿副都心のエリアマネジメントと連携した観光都市としての魅力向上に寄与する広大なアトリウム空間を速やかにつくり出すことになる.

新宿住友ビルディングは地下4階地上52階建て.アトリウムは,約1.4haの公開空地と一体にガラス素材の高さ約30mの大屋根を整備し,全天候型の広場を創出する.約6,700m2の明るい無柱空間となる.設計は日建設計,施工は大成建設.2017年春本格着工,2019年度の完成を目指す.

 

損保ジャパン日本興亜本社ビル(旧安田火災海上本社)横に新美術館

損保ジャパン日本興亜は,東京・西新宿の本社ビル(旧安田火災海上本社ビル),本誌の敷地東側に新しく美術館を建設すると発表した.基本設計は大成建設(施工未定).新美術館は地下1階,地上6階建て(高さ約42m),延床面積約4,000m2を予定.

西新宿アートストリートの入口に街路を象徴する景観をつくることを景観コンセプトに,建物の形状や色彩は本社ビルとの調和を図る.1〜2階はカフェやミュージアムショップ,エントランスホール,3〜5階は展示スペース,6階は事務・応接室.新美術館には本社ビル42階の東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館の機能を移し,同館所蔵のゴッホの「ひまわり」などの西洋絵画や同年代の日本美術作品を紹介,新進作家の活動を支援する.2017年秋着工,2019年夏の完成を目指す.

 

第26回AACA賞,芦原義信賞発表─AACA賞にG.Itoya,芦原義信賞に富久千代酒造 酒造改修ギャラリー

去る12月14日,日本建築美術工芸協会(aaca,岡本賢会長)は,第26回AACA賞・芦原義信賞の表彰式を開催.AACA賞に中藤泰昭+面高宏樹大成建設の「G.Itoya(本誌1509),新人賞である芦原義信賞に平瀬有人+平瀬祐子/yHa architectsの「富久千代酒造 酒造改修ギャラリー(同1509)が選出された.今回は44点の応募があった.AACA賞,芦原義信賞以外の受賞作品は以下の通り.

【AACA賞優秀賞】

MIZKAN MUSEUM(本誌1603)=小川大志+高橋勉(NTTファシリティーズ)ヤマノイエ」=津野恵美子(津野建築設計室),田賀陽介(田賀意匠事務所),内藤真理子(コモレビデザイン),安東陽子(安東陽子デザイン) 

「織物の茶室〜下鴨神社糺の森京都市左京区=橋口新一郎(橋口建築研究所

【AACA賞奨励賞】

▽「実相寺毘沙門堂」=山田誠一(山田誠一建築設計事務所 

トイレの家(『新建築住宅特集』1309)=石井大五+フューチャースケープ建築設計事務所 

TSURUMI こどもホスピス(同1607)=片瀬順一+出口亮(大成建設

【AACA賞特別賞】

▽「北菓楼札幌本館」=竹中工務店 安藤忠雄建築研究所 

▽「東京ガーデンテラス紀尾井町パブリックアート計画(本誌1610)西武プロパティーズ 日建設計 Kohn Pedersen Fox Associatesほか

 

2017年2月号

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尼崎ミニパーキングエリアPA改修設計に納谷建築設計事務所

阪神高速道路会社は,阪神高速3号神戸線上り線尼崎ミニパーキングエリアPA改修設計の公募型プロポーザルを開催(運営局はJIA近畿支部.応募作品数86点の中から最優秀賞に納谷建築設計事務所が選ばれた.審査員は芦原太郎氏(委員長),江副敏史氏,木村博昭氏ら5氏が務めた.

尼崎ミニPAの敷地面積は7,130m2.改修はPAの建物と屋外設備や駐車場などの外構施設を整備するもので,利用者が快適に過ごすことのできる憩いの空間の向上,周辺環境への配慮,利用者や地域住民に将来にわたり愛される施設をテーマにデザインの提案が求められた.

納谷氏は155mにおよぶ縁側空間を配置した公園のようなPAを提案.利用者は駐車場から縁側空間を介してイベント広場や緑化広場にアクセスでき,緑に囲まれたリラックスできる空間としている.今後2月〜7月頃までに基本・実施設計が行われる.

 

坂茂SANAA,森俊子各氏がAIA2017 IHA賞を受賞

アメリカ建築家協会(AIA)は,2017年度のInstitute Honor Awards(IHA賞)を発表した.同賞は,建築,インテリア,地域・都市デザインの分野においてすぐれた建築をその予算,規模,用途を問わず表彰する.

建築部門11作品に,坂茂による「アスペン美術館(本誌1411,アメリカ)SANAAによる「Grace Farm(アメリカ),森俊子による「Thread Artist Residency and Cultural Center」セネガルが選出された.受賞式は4月27日〜29日にフロリダ州オーランドで開催されるAIA Conference on Architecture 2017内で行われる予定.

 

熊本城復旧基本計画策定支援業務委託に日本設計

熊本市は熊本城復旧基本計画策定支援業務委託の公募型プロポーザルを実施し,最優秀提案者に日本設計を選定した.石垣や建造物などの被害状況調査,またそれらを踏まえた復旧手順の立案などを行う.熊本城では文化財建造物13棟,復元建造物20棟が倒壊,あるいは一部倒壊するなどの被害を受け,石垣は全体の約3割で崩落や膨らみ,緩みなどが発生している.

市では2017年度までに復旧基本計画を策定し,着手可能な部分から工事に入る方針.既に天守閣の復旧業務の一部を公募型プロポーザルで選定した大林組に委託するなど早期復旧に向けて動いている.

 

竹中工務店が聴竹居を取得,地域と共に保存・活用へ

竹中工務店は,1928年に建設された住宅「聴竹居」(『JA』57)を取得したと発表した.

「聴竹居」は当時同社の設計部に在籍していた藤井厚二が京都府大山崎町に建てた自邸.和洋の生活様式の統合とともに日本の気候風土との調和を目指した昭和初期の木造住宅の先駆的存在.歴史的・文化的に高く評価されており,2000年にはDOCOMOMO JAPANの「モダニズム建築20選」に選定された.

これまでも同社社員が地元のボランティアと共に一般社団法人聴竹居倶楽部を立ち上げ,保存・公開活動に携わってきた.今回の取得を受けて,地元住民とのより一層の連携を図り適切に維持・管理を行い,地域と一体となった建築文化の発信に努めたいとしている.主に見学会やイベント等の開催や同社グループ社員による研修等での活用される予定.また以前と同様に聴竹居倶楽部を通じて一般の見学も可能.

 

虎ノ門・麻布台地区再開発高さ330m複合ビルなど建設へ

東京都港区の「虎ノ門・麻布台地区市街地再開発準備組合」(事業協力者:森ビル)が計画している総延床面積約82万m2の詳細が明らかになった.対象敷地はアークヒルズ仙石山森タワー(本誌1211)の南西側に隣接した地域.高さ約330mの超高層複合ビル(事務所,住宅,商業など)1棟を中心に,住宅主体の高層ビル2棟(高さ270m,240m),中低層ビル4棟の計7棟で構成される.交通ネットワークなどが整備されるほか,建物の集約と高層化により地域にまとまった緑地を生み,また外国人居住・滞在者に対応した施設の整備も進める.都市計画決定後,2018年度に着工,2022年度の竣工を目指す.

 

東京都泉岳寺駅地区再開発計画複合ビル2024年度竣工へ

東京都は都営地下鉄浅草線泉岳寺駅(港区)の駅上に高さ160mの超高層複合ビルを建設する計画を公表した.第2種市街地再開発事業に該当し,都は特定建築者制度を活用して施工者を選定する.調査計画書の作成業務は日本設計が担当した.

建物は延床面積11万m2で,住宅(約350戸)のほか事務所,商業,駐車場で構成される.2020年度に着工,2024年度に竣工を目指す予定となっている.現在,民有地取得に向け地権者らと協議している.当該地域はJR品川車両基地跡地の再開発エリアに隣接しており,今後,一帯の大規模開発が進むことになる.

 

4月1日から大規模非住宅の省エネ法基準適合義務が施行

建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律(建築物省エネ法:2015年7月8日公布)について,大規模非住宅特定建築物:延べ床面積2,000m2以上)の新築および一部増改築を対象に,適合義務および届出などの規制的措置が本年4月1日から施行される.

エネルギー消費性能基準への適合義務および適合性判定義務を課すもので,建築確認と完了検査で担保する必要がある(従来の省エネ法では届出義務のみ).なおエネルギー消費性能基準に適合しない時は,所管行政庁が指示(建築着工や建物使用の延期指示も含む)などを行う一方,省エネ性能の優れた建築物については,認定を受けて容積率の特例を受けることもできる.

 

2017年3月号

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(仮称)大阪新美術館」の公募型設計競技で最優秀案に遠藤克彦建築研究所

去る2月9日,大阪市は「(仮称)大阪新美術館」の公募型設計競技の結果を発表,1次審査選定者5者で2次審査を行い,遠藤克彦建築研究所を最優秀とした(審査委員長:山梨俊夫.次点は日建設計大阪オフィス.その他の1次審査選定者は梓設計・RUR ARCHITECTURE DPC共同企業体,佐藤総合計画,槇総合計画事務所.

同計画は,大阪市が有する4,900点以上の近現代美術コレクションを収蔵する美術館の計画.大阪市北区中之島を拠点とし,大阪の都市の活性化のための新たな文化観光拠点を目指し,整備が進められる.

最優秀の遠藤克彦建築研究所案は,直方体のボリュームとすることで周辺に大きくオープンスペースをつくり出す.内部はパッサージュを美術館の背骨と位置づけ,展示ホールやホワイエ,屋外空間もパッサージュの一部と捉え,吹抜け空間を介して立体的に繋ぐことで「さまざまな人と活動が交錯する都市のような美術館」を提案.1・2階にサービス施設や管理エリア,3階に保存・収蔵エリア,4・5階に展示エリアを配置するシンプルな構成.ボリュームが浮かび上がったような存在感のある外観や,自然光が降り注ぐパッサージュ空間が生み出す空間の独自性,建物周囲に巡らされたデッキや道路に面して配置されたカフェ・レストランがまちの回遊性や賑わいの向上に貢献するとして評価された.また,コスト面を含めた実現可能性についても高い評価を得た.延べ面積は約18,000m2.2021年の開館を目指す.

 

鹿島チームがシンガポール・ジュロンレイクガーデン再整備の国際デザインコンペで最優秀

鹿島は1月31日,シンガポール国立公園庁が主催するジュロンレイクガーデン再整備の国際デザインコンペで最優秀賞に選ばれたと発表.グループ会社のランドスケープデザインを中心にしたチームで臨んだ.

同計画は,シンガポールの主要経済特区のひとつであるジュロンレイク地区に建設されたジュロンレイクガーデンを,同政府が掲げる都市ビジョン「シティ・イン・ア・ガーデン」の下,水と自然をテーマにした国立公園として再整備するもの.鹿島案は,良質な屋外環境をつくり出すと共に水質浄化に寄与する「ウォーター・ウォール・コート」など,景観デザインと同社グループが有するエリアマネジマントのノウハウ,環境技術,環境エンジニアリング技術を融合させた提案が評価された.2018年には着工し,2020年には順次オープン予定.

 

経団連副会長に大成建設・山内隆司会長,建設業界から初

去る2月6日,経団連は,新任の副会長に大成建設代表取締役会長・山内隆司氏を内定した.建設業界からの副会長就任ははじめてとなる.榊原定征経団連会長は起用について,地方創生や海外へのインフラ輸出において建設業が果たす役割の大きさ,東京五輪大阪万博誘致への貢献の可能性を語った.5月31日の定時総会で正式決定となる予定.

 

国交省都市計画制度見直し着手空き家・空き地対策を最優先 

国土交通省は,都市計画制度を約10年ぶりに見直す作業に入った.人口減少に対応する都市づくりを最優先課題として,空き家・空き地対策を筆頭に生活サービス機能の確保,郊外開発の抑制など今後5年をかけてすべての課題を洗い出し,2018年から都市計画法など関連法令の改正を段階的に進める.中でも,空き地・空き家対策強化のための制度改正の議論を先行する予定.行政と土地所有者間に事前に土地・施設の使い方や運営・撤退のルールを定めておくなど土地と建物の利用放棄や事業の撤退の抑制,開発以外に農地などへの別の用途転用に誘導する仕組みの導入を検討する.

 

道の駅しょうなん再整備基本設計にナスカ

去る1月25日,千葉県柏市農政課は道の駅しょうなん再整備工事基本設計業務委託に係る公募型プロポーザルの結果を発表.業務受託者としてナスカを選定した.

同計画は,同市が進める「農業や観光・レクリエーションの振興による環境共生・交流の地域づくり」における地域交流拠点となる同道の駅の再整備基本設計が対象となる.農業振興をはじめとした地域活性化を牽引する施設として求められるなど道の駅のニーズの社会的な変化を踏まえ,今後20年を見据えた農業を主体とした交流拠点づくりを目指す「手賀沼アグリビジネスパーク事業」の先駆けとして進められる.

 

三菱地所社長に吉田淳一常務,三菱地所設計社長に林総一郎氏

2017年4月1日付けで吉田淳一氏が三菱地所社長に就任することとなった.現社長の杉山博孝氏は取締役会長に就任する.また同時に,林総一郎氏が三菱地所設計社長に就任する.

吉田淳一氏は,1982年東京大学法学部卒業後,三菱地所入社.2012年執行役員,2014年常務執行役員などを経て,2016年より取締役兼執行役常務を務めていた.

林総一郎氏は,1977年慶應義塾大学法学部卒業後,三菱地所入社.2007年執行役員,2011年常務執行役員,2014年専務執行役員,2015年代表取締役などを経て,2016年代表執行役執行役専務を務めていた.

 

都市再生プロジェクトに赤坂二丁目地区など追加4地区承認

去る2月10日,東京都が都市再生プロジェクトに追加提案した赤坂二丁目地区,歌舞伎町一丁目地区,南池袋二丁目C地区,東京国際空港第2ゾーン地区の4プロジェクトが東京圏国家戦略特別区域会議で認められた.

近く開催予定の国家戦略特別区域諮問会議で認定されれば,東京都の都市再生プロジェクトは32事業となり,経済波及効果は全体で約11兆円になると見込まれている.

赤坂二丁目地区は,観光支援施設,外国人のための歴史文化発信施設の整備,歌舞伎町一丁目地区は,公共空間との一体的な整備によるエンターテイメント拠点の創出,宿泊施設の整備などを計画,南池袋二丁目C地区は大規模なタワーマンションの計画,東京国際空港第2ゾーン地区では,国際拠点に求められる宿泊施設・多目的ホール・会議施設などで構成される施設の整備が計画されている.

 

2025年の大阪万博誘致を目指し,3月下旬に誘致委員会設立

去る2月15日,大阪万博誘致委員会準備会は,官民共同の全国組織となる大阪万博誘致委員会の設立総会を3月下旬に開催し,大阪湾に面した大阪市此花区の夢州を会場とする2025年の日本国万国博覧会を誘致する活動を本格的に始めることを発表.活動は大阪市大阪府,各種団体や企業から資金を集め費用を負担する.会長には榊原定征経団連会長が就任する予定.夢州を中心に街全体を装飾する「シティドレッシング」を実施するなど,大阪の魅力を最大限に引き出すPR活動を展開する.4月には閣議了解し,万博誘致に向けて,全国規模で活動を推進していく.

 

品川新駅着工 新しいまちづくりスタート

去る2月10日,JR東日本が進める新駅の整備と,都市再生機構が新駅周辺で進める土地区画整理事業の合同の起工式が行われた.約150,000m2にも及ぶ広大な再開発事業が始まる.

商業やオフィス,住宅などが入る高層ビル7棟の建設など新駅を中心としたまちづくりを行っていく予定.同時に,JR品川駅と田町駅の間に設置される山手線・京浜東北線「品川新駅(仮称)」が本格着工.

設計は隈研吾氏,折り紙と障子をモチーフにした屋根を採用したデザインとなっている.新駅は2020年の春に暫定開業し,2024年に本開業する予定.空港からのアクセスのよさ,2027年のリニア中央新幹線の新駅開業から日本の文化や技術を発信する新たな国際交流拠点としての役割を期待されている.土地区画整理事業の事業年度は2031年度まで.事業費は592億円.

 

JAPIC研究会,地域活性化に役立つ40の事業を提言

去る2月13日,日本プロジェクト産業協議会(JAPIC)の「国土・未来プロジェクト研究会」は,「飛躍のための新規プロジェクト」と題した提言をまとめた.経済界や有識者との意見交換などで約170事業をリスト化し,それを集約・整理した140事業,新宿駅大改造などを「要素計画」に選定.さらに効果や条件を総合評価し,事業を「重点推進」と「推奨」に振り分けた.地域に必要な事業を官民で議論する際のたたき台としての利用が期待されている.3月9日には東京・大手町の経団連会館でシンポジウムを開催し,事業の必要性と協力を呼びかける.

 

妹島和世氏,大西麻貴氏がY-GSAに

横浜国立大学の建築設計教育のための大学院プログラムであるY-GSAに,妹島和世(建築家,ミラノ工科大学教授,ウィーン国立応用芸術大学教授,日本女子大学客員教授が2017年4月より教授として就任することが決まった.

妹島氏は2016年に急逝した小嶋一浩氏の後任として就任予定.また大西麻貴氏(建築家)が客員准教授として就任することも決定.現在教鞭を執る西沢立衛氏が校長となり,乾久美子氏,藤原徹平氏に妹島氏と大西氏,山本理顕(建築家)が加わり,現在の4スタジオの体制を6スタジオに拡張.Y-GSAのスタジオ教育プログラムを新しい段階に推し進めていく.

 

名古屋市久屋大通再生事業,17年度にPFI事業者募集

去る2月6日,久屋大通再生有識者懇談会(座長:堀越哲美愛知産業大学長)は,テレビ塔エリアの再生へ向けた「久屋大通のあり方」を河村たかし市長に提言.公園,車道,歩道を一体と捉えた歩行者重視の空間づくりによる賑わいの創出,地下街との連続性の重視,防災機能の充実などエリアの魅力向上を目指す.整備・運営面では,国土交通省が検討している「Park-PFI」を導入し,民間が参入しやすい事業スキームとする予定.今後は市民の意見も聞きながら,具体的な事業スキームを検討,2017年度にPFI実施方針を作成し,民間事業者の募集を開始する.

 

兵庫県高砂市新庁舎建設設計に東畑建築事務所

兵庫県高砂市は基本設計と実施設計を一括発注する新庁舎建設設計の公募型プロポーザルの結果を発表.東畑建築事務所を最優秀とした.次点は石本建築事務所.

同計画は,築後60年が経過し,耐震性能の不足や狭あい化が問題視されている本庁舎と分庁舎を建て替えるもの.東畑建築事務所案は,3階建ての本庁舎と2階建ての木造分庁舎の低層の建物を提案.オープンスペースや通り抜けを設け,まちとの交流を創出している点などが評価された.規模は延べ11,100m2.2020年の供用開始を目指す.

 

2017年4月号

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2016年度JIA日本建築大賞に小堀哲夫氏の「ROKI Global Innovation Center - ROGIC -」

去る2月25日,日本建築家協会(JIA,六鹿正治会長)は2016年度JIA優秀建築選公開審査を実施し,小堀哲夫氏の「ROKI Global Innovation Center -  ROGIC -」(本誌1311)が日本建築大賞に決定した.JIA建築優秀賞には川島克也氏,近藤彰宏氏,中島究氏,高木研作氏(いずれも日建設計,河野豊氏(太宏設計事務所が選ばれたほか,JIA新人賞,JIA25年賞,JIA環境建築賞の受賞者を発表.審査委員は深尾精一,磯達雄,西澤立衛,富永譲,相田武文の5氏.受賞作品は以下の通り.

【JIA日本建築大賞】

ROKI Global Innovation Center - ROGIC -=小堀哲夫/小堀哲夫建築設計事務所(本誌1311)

【JIA建築優秀賞】

熊本県立熊本かがやきの森支援学校=川島克也+近藤彰宏+中島究+高木研作/日建設計,河野豊/太宏設計事務所

【JIA新人賞】

愛知産業大学 言語・情報共有センター栗原健太郎+岩月美穂/studio velocity(同1307) 

まちの家=竹内申一(『新建築住宅特集』1604) 

裏庭の家=松岡聡+田村裕希/松岡聡田村裕希(同1509) 

アーツ前橋=水谷俊博+水谷玲子/水谷俊博建築設計事務所(本誌1309) 

▷籤=中山眞琴

【JIA25年賞】

▷浄水オークパティオ=武田正義/武田設計 

慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス=槇総合計画事務所(同9208) 

磐梯高原ホテル竹中工務店(同1503)

【JIA環境建築賞・一般作品部門】

最優秀賞

▷HEXAGON/AronR&Dcenter=森下修/森下建築総研

優秀賞

あべのハルカス=原田哲夫+米津正臣+平川恭章+坂口佳史/竹中工務店(同1404) 

無量光 明圓寺納骨堂清淨殿=古森弘一+橋迫弘平/古森弘一建築設計事務所,佐々木仁+笹谷真通+菅健太郎/ARUP,奥村祐介/元ARUP(同1410) 

関東学院大学金沢八景キャンパス5号館(建築・環境棟)=篠崎淳+千野保幸+村井一+佐々木真人+浅井万里成/日本設計,湯澤正信+大塚雅之+遠藤智行/関東学院大学 建築・環境学部 

北見信用金庫 紋別支店=菅原秀見+大門浩之+小林隆行/北海道日建設計

入賞

四万十町本庁舎=上村晋+大山広高+竹内努/松田平田設計(同1405) 

茅場町グリーンビルディング=大内政男/三菱地所設計 

たねや農藝=小林広英/京都大学大学院地球環境学堂,中谷弘志+松本佳代子/アキムラフライング・シー,山中勇次/フクカミ,重野国彦/重野国彦製作所 

▷教養教育共同化施設「稲盛記念会館」=安東直+木下卓哉+沼田典久+奥野親正+山田大祐+出野努/久米設計

【JIA環境建築賞・住宅部門】

優秀賞

里山長屋=山田貴宏/ビオフォルム環境デザイン室

入賞

▷Slide House=三宅正浩/y+M design office 

▷森の中の森の家=落合秀一/イチ・デザイン・ラボ

 

2017年プリツカー賞RCR Arquitectes

2017年のプリツカー賞(主催:ハイアット財団は,スペインを拠点に活動するRCR Arquitectes(『a+u』1511,1606)のラファエル・アランダ,カルメ・ピジェム,ラモン・ヴィラルタに授与された.30年近くにわたり,さまざまな用途の建物を手掛けながら,土地固有の文脈に即した建築をつくり続けている.

代表作には,ランドスケープと呼応させながら陰影のある空間をつくり出した「ベル=リョク・ワイナリー(同1606)や「スーラージュ美術館(同1606)などがある.スペイン人の受賞はラファネル・モネオ氏以来(1996年)となる.今年の受賞式は5月20日に迎賓館赤坂離宮で行われる予定.

 

八戸市新美術館」基本設計業務の公募型プロポーザルで最優秀案に西澤徹夫建築事務所・タカバンスタジオ設計共同体

去る3月2日,八戸市は「八戸市新美術館」の公募型プロポーザルの結果を発表.1次審査選定者5者で2次審査を行い,西澤徹夫建築事務所・タカバンスタジオ設計共同体を最優秀とした(審査委員長:北原啓司,審査委員:青木淳 ほか).次点はリライト・バウ設計共同体.その他の1次審査選定者はUAo,kwhgアーキテクツ,中村竜治建築設計事務所

同計画は,老朽化や耐久性の面で問題視されている現八戸市美術館を建て替える計画.

最優秀の西澤徹夫建築事務所・タカバンスタジオ設計共同体案は,美術館を同市に存在する三社大祭,朝市などの文化資産を市民やスタッフなど相互の間で学び合うことのできる「ラーニングセンター」として位置付ける計画.教える人,学ぶ人が同じ場を共有する巨大な空間「ジャイアントルーム」と小さな個室群を隣接させることで場面に合わせてフレキシブルに利用できる美術館を提案.同市が掲げるアートを通じて人を育むことを目的とした「アート・エデュケーション・ファーム」という基本理念に対し,綿密なリサーチを行った上で明確に形を与えたことが評価された.延べ面積は最大4,500m2を想定.2020年3月の完成を目指す.

 

第26回BELCA賞発表ーロングライフ部門で石橋迎賓館 他が受賞

ロングライフビル推進協会(BELCA,山内隆司会長)は,適切で優れた維持保全や改修が実施された建築物を選び,その関係者を表彰する第26回BELCA賞にロングライフ部門に4件,ベストリフォーム部門に6件を選出した.

【ロングライフ部門】

▷石橋迎賓館=松田平田設計(新築・改修) 

カトリック布池教会=山下設計 

調布市総合体育館=久米設計(本誌8512) 

▷ヨックモック青山本店=現代計画研究所(新築)大成建設(改修)

【ベストリフォーム部門】

▷デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)=佐藤総合計画 

東京大学大講堂(安田講堂)東京大学キャンパス計画室千葉学・同施設部,香山壽夫建築研究所(同1506) 

長浜市庁舎=日本設計(同1512) 

日本生命保険相互会社本店(南館ビル)大林組三機工業 

日本橋ダイヤビルディング三菱地所設計,竹中工務店(同1410) 

米子市公会堂=日建設計日建設計コンストラクション・マネジメント,桑本総合設

 

岩手県陸前高田市高田松原津波復興祈念公園」着工,石巻南浜津波復興祈念公園」の管理棟新築設計に山下設計JV

去る3月5日,岩手,宮城,福島の被災3県でそれぞれ整備予定の津波復興祈念公園の内,陸前高田市に整備される「高田松原津波復興祈念公園」が着工.

同計画は東日本大震災の犠牲者への追悼と鎮魂,復興への意志を国内外に向けて明確に示すための復興の象徴となることを目的として整備されるもの.

高田松原津波復興祈念公園」では,式典なども行える広場のほか,東日本大震災をはじめ,過去の震災・津波被害の事実と教訓を次世代に継承していくための震災津波伝承施設,道の駅,運動施設が設けられる予定.2020年度の完成を目指す.また,国土交通省東北国営公園事務所は,「石巻南浜津波復興祈念公園」管理棟の新築設計業務のプロポーザルで山下設計・ドーコン・栗生総合計画事務所JVを特定.同計画は,「石巻南浜津波復興祈念公園」内に整備される1,500m2程度の規模の管理棟.休憩スペース,貴賓室などが配置される予定.「石巻南浜津波復興祈念公園」は2020年度の完成を目指す.

 

日建連会長に大成建設・山内隆司氏

日建連は,2月23日に行われた理事会で新任の会長に大成建設代表取締役会長・山内隆司氏を内定した.建築本部長には鹿島社長・押味至一氏が就任する.山内氏は会長就任にあたり,働き方改革やインフラの輸出,東京五輪対応への意欲を語った.4月28日の定時総会・理事会で正式決定となる予定.山内隆司氏は,1969年東京大学工学部建築学科卒業後,大成建設入社.2007年同社社長,2015年からは同社代表取締役会長を務めている.押味至一氏は,1974年東京工業大学工学部建築学科卒業後,鹿島入社.2015年同社社長.2015年6月から日建連副会長を務めていた.

 

長崎県立大学佐世保校キャンパス整備」公募型プロポーザル最優秀に石本建築事務所JV

去る2月28日,長崎県立大学は「長崎県立大学佐世保校キャンパス整備」の設計業務の公募型プロポーザルの結果を発表.石本・建友社特定建設関連業務委託共同企業体を最優秀とした.次点は梓・三省設計共同企業体

同計画は,老朽化に伴ったキャンパス内の施設の建て替え計画.本館・管理棟,講義棟,学生会館などを建て替える.

最優秀案は,中央に設けた広場に面して学習スペースや食堂を配置し,光と緑を感じられる空間をつくり出すもの.また,正面には周辺住民も入りやすいようにゲートプラザを設置.従来の校舎イメージを刷新しながらも周辺の眺望や近代化産業遺産に配慮している点や地域との共生が考えられている点,既存施設との接続,将来的な既存施設建て替えまでに配慮した点が評価された.総延べ床面積は12,680m2を上限.概算工事費は約46億円を見込む.2024年度の完成を目指す.

 

田根剛氏が芸術選奨新人賞を受賞

文化庁は3月8日,平成28年芸術選奨文部科学大臣賞受賞者18名および同新人賞受賞者11名を発表した.美術分野の新人賞に田根剛氏が選出された.同賞は芸術11分野において優れた業績を上げた者,またはその業績により各部門で新生面を開いた者を奨励するもの.

田根氏は2006年にエストニア国立博物館(本誌1612)の設計競技で最優秀を獲得し,2016年に完成させた.ソビエト連邦負の遺産である軍用滑走路をモチーフにした造形により,過去の記憶の継承だけでなく未来へと繋げようとする意志が感じられる建築になっていることが評価された.

 

日建設計がHP上に「総合図の手引」を公開

日建設計は3月13日,同社が創業以来蓄積してきた設計監理の技術などをまとめた社内手引書である「総合図の手引」(総合図の目的,作成の流れ,作成方法,,運用の留意点などを網羅したもの),「提出書類作成要領」(工事受注者が作成する書類の種類・内容・体裁を,総合的な視点で標準化し取りまとめたもの)を同社HPに公開した.多様化・高度化・複合化する現代建築の工事段階において,同社がこれまで得てきた知識やノウハウを広く建設業界で活用し,建築づくりにおける品質向上,建築文化向上の一助として役立てるのが目的.内容については今後,定期的に改訂を行い,改訂した内容もその都度HPに公開する予定としている.

 

竹中工務店薬師寺食堂復興事業に設計施工一貫BIMを適用

竹中工務店は,同社が進める薬師寺食堂復興事業(内部基本設計・実施設計監修・監理監修:伊東豊雄建築設計事務所において設計施工一貫BIMを適用していることを発表.

同事業は,973年に焼失したとされている薬師寺食堂の再建プロジェクト.現存する同時期の建造物を参考につくられた復原図を基に,大工の作図技術である規矩術をBIMモデルの作成プロセスに組み込んだ.屋根の反りや細部に至るまでをモデル化することで,伝統的な建築のつくり方と鉄骨造をハイブリッドさせることを実現.また関係者間のコミュニケーションツールともなり,生産性向上にも効果を上げている.同事業は,2017年5月に竣工予定.

 

公共建築木材利用状況,2015年度は新築60棟,前年比187.5%

国土交通省農林水産省は,各省各庁が整備する公共建築物における2015年度の木材の利用状況を発表した.2010年に施行された「公共建築物木材利用促進法」に基づき,各省各庁が2015年度末までに完成させた公共建築物の木材利用状況をまとめたもの.

積極的に木造化が推進されている低層の公共建築物では,新築で建設された110棟の内60棟が木造で整備(前年比187.5%).内装などの木質化を行った公共建築物は186棟(前年比108.1%)となった.今後,各省各庁は,新しい木材の利用促進のため,CLTなどの新しい木質部材の活用の普及に努めるとしている.

 

2017年5月号

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2017年日本建築学会賞発表ー小堀哲夫,三分一博志の各氏が作品賞受賞

去る4月14日,日本建築学(会長:中島正愛)は2017年の各賞の表彰業績と受賞者を発表した.日本建築学会大賞には,楢崎正也氏「室内空気浄化・換気設計に関する研究と空気環境教育による社会への貢献」,松井千秋氏「鉄骨構造および合成構造に関する研究と発展に対する功績」を選出した.作品賞は,現地審査対象となった7作品の中から,「ROKI Global Innovation Center - ROGIC - (本誌1311)で小堀哲夫氏,「直島ホール(同1601)で三分一 博志氏が選出された.

その他の結果は以下の通り.

日本建築学会賞・論文](以下,表彰業績は割愛)

▷秋元孝之 ▷内田青蔵 ▷木村祥裕 ▷佐藤達生 ▷佐藤智美 ▷杉山央 ▷玉井宏章 ▷富永禎秀 ▷野嶋慎二 ▷山中俊夫

日本建築学会賞・技術]

▷郡公子,石野久彌,村上周三

▷眞野英之,石川明,吉成勝美,社本康広

日本建築学会賞・業績]

▷磯野達雄,渡辺治 ▷学校法人関西学院,内藤徹男,日本設計 橋爪紳也,嘉名光市,倉方俊輔,高岡伸一,大阪市都市整備局 ▷韓亜由美,刈谷悠三,黒田潔,独立行政法人都市再生機構 東日本賃貸住宅本部

日本建築学会賞・教育実績]

▷小玉祐一郎

日本建築学会賞・教育貢献]

▷柳田良造,森下満,山本真也

▷後藤哲男,広川智子,飯野由香利

▷岡部明子,雨宮知彦,エリサエヴァワニ

[日本建築学会著作賞]

安藤正雄藤本隆宏,野城智也,吉田敏,富田純一,志手一哉 ▷太田邦夫 ▷小澤雄樹 ▷河上眞理,清水重敦 ▷住田昌二

[日本建築学会作品選奨]

▷「八丈町庁舎・多目的ホール / おじゃれ」=新居千秋 

▷「早稲田大学高等学院(体育館棟・講堂棟・普通教室棟)」=飯島敦義,土屋潔 

▷「七ヶ浜町立七ヶ浜中学校(同1506)乾久美子 

▷「風の街みやびら(同1412)=宇野享,良知康晴,平野勝雅,藤尾篤 

▷「ROKI Global Innovation Center - ROGIC - (同1311)=小堀哲夫 

▷「Hut AO(同1510)坂本一成,久野靖広,竹田真志,小滝健司 

▷「春日の住宅」=末廣香織,末廣宣子,桝田洋子,伊藤佳寿子 

▷「はじまりの美術館(同1409)=竹原義二 

▷「工学院大学125周年記念総合教育棟(同1212)千葉学 

▷「海辺の家」=原田真宏,原田麻魚 

▷「喜多方市新本庁舎(同1509)古谷誠章,杉下浩平,八木佐千子,新谷眞人 

▷「On the water(同1510)=山梨知彦,恩田聡,青柳創

[日本建築学会奨励賞](以下,表彰業績は割愛)

▷池田伸太郎 ▷大橋巧 ▷倉田真宏 ▷勝二理智 鈴木賢人 ▷種田元晴 ▷辻村壮平 ▷野田満 ▷羽藤広輔 ▷樋渡彩 ▷福田菜々 ▷藤谷英孝 ▷向出静司 ▷劉一辰 ▷渡辺哲史

[日本建築学会作品選奨]

▷飯島敦義 ▷落合正行 ▷久保秀朗 ▷黒田隆士 ▷津田文,佐々木隆允 ▷殿井環,殿井奈緒 ▷中川純 ▷畑友洋 ▷平瀬有人,森部康司

[日本建築学会文化賞]

▷北島力 ▷吉田忠

 

台湾・桃園市の市立図書館複合施設新築工事委託業務コンペで梓設計チームが1等

去る4月11・12日,台湾の桃園市が実施した「市立図書館複合施設新築工事委託業務」プロポーザルに参加した10社のプレゼンテーションが行われ,梓設計と郭自強建築設計事務所の共同チームが1等を受賞.

同計画は,桃園文芸広場に桃園市の文化的なランドマークとして図書館を中心に映画館や商業施設などが入る複合施設を建設するもの.

1等案は,「知」を果実になぞらえ,それを食べて人びとが成長していくことを象徴する「生命樹」をコンセプトに,緑の読書空間をつくる「Green Spiral」,本棚状の耐震壁「Bookshelf Structure」,日射不可抑制と快適な読書環境を両立させる外皮「Eco Skin」など5つの要素によって,豊かな文化交流の場をつくりだすと共に環境への配慮を行った施設を提案.既存の環境に配慮した点,経済性やスパイラル状の伸びやかな造形が評価された.延床面積は46,000m2.総事業費は81億9,525万円.2021年9月の完成を目指す.

 

日本建築学会次期会長に古谷誠章

4月11日,古谷誠章早稲田大学理工学術院創造理工学部教授)が第55代日本建築学会会長に選出.副会長には大崎純氏京都大学大学院工学研究科教授),菅順二氏竹中工務店常務執行役員を選出.

古谷氏は「建築界が一丸となり,地域と世界の視点を併せ持つ,信頼される日本の建築学の再興へ」をテーマとし,

1)建築5会の連携のさらなる強化,

2)国際的な建築市場の中での学会の知見を生かした日本の建築学のイニシアチブ発揮,

3)市民社会に信頼される研究者と一体となった建築の専門家職能の確立,よりよい建築・都市計画の企画・発注・実現・維持管理システムの構築とその実証と検証に力を入れると所信表明.

古谷氏は1955年東京生まれ,1980年早稲田大学大学院博士前期課程修了.5月30日の通常総会で正式に就任する.

 

広島県尾道市御調支所庁舎建設基本・実施設計プロポーザルの最優秀者に大西麻貴+百田有希/o+hを特定

3月17日,広島県尾道市は1次審査選定者5者で「尾道市御調支所庁舎建設基本・実施設計プロポーザル」の公開プレゼンテーションと2次審査を行い,最優秀者に大西麻貴+百田有希/o+hを選定した(審査委員長:川田一義)

プロポーザルは,老朽化した現在の御調支所庁舎を建て替えるというもの.

最優秀案は,祭りや災害時にも利用できる広場「みつぎ広場」を提案.その延長として五角錐の大きな屋根を架け10m超の無柱の内部空間をつくり出し,目的がなくても気軽に立ち寄りたくなるような町の情報と文化の拠点とするというアイデアが評価された.次点には川島真由美建築デザイン+モリリエケンチク&デザインが選定.今後,基本・実施設計を進め,2018年度に工事着手予定.施設規模は平屋,300m2程度.概算事業費は1億4,800万円.

 

宮城県東松島市立浜市小学校災害復旧設計プロポーザル最優秀者に久米・阿部仁史JV

3月29日,宮城県東松島市は,「東松島市立浜市小学校災害復旧設計プロポーザル」の最優秀者に久米設計・阿部仁史アトリエJVを特定.

プロポーザルは,東日本大震災で被災した浜市小学校の復旧事業として,鳴瀬桜華小学校の新校舎を整備するというもの.

最優秀案は,一体的な施設でありながら教室や職員室などの学校運営機能と備蓄倉庫や地域住民が利用できる体育館などの地域活動機能をそれぞれ独立して利用できる施設を提案.高度な施設利用が見込める点が評価された.2021年度の供用開始を目指す.

 

名鉄名古屋駅再開発2022年度着工

3月29日,名古屋鉄道名鉄名古屋駅周辺のビル6棟を一体開発する再開発の計画の全体概要を発表した.同計画は,商業施設やオフィス,ホテル,住宅などが入居予定の南北400m,高さ30階程度の細長い形をしたビルとなる.また,地下の駅を南東側に拡張し,現在の面積の2倍とする予定.

同駅は予てより乗り換えのわかりにくさなど使い勝手の悪さを指摘されており,今回の計画を機に線路やホームの数を増やし中部国際空港など方面ごとにホームを整備し,アクセスの向上を目指す.着工は2022年度,リニア中央新幹線が開業する2027年度の完成を目指す.

 

名古屋城天守閣木造復元事業の予算案が可決,2020年完成へ

3月23日,名古屋城天守閣木造復元事業の関連予算案が国と県から補助金を得て,市民税の減税を見直すことを条件として名古屋市議会で可決された.

文化庁によれば,戦後に鉄骨鉄筋コンクリートで建設された天守閣の木造による復元は全国初とのこと.同事業は予算案可決後,技術提案書を提出した2社で行われたプロポーザルで選定された竹中工務店が担当.バリアフリー,総事業費を抑えた点,他案より工期が1カ月短縮できる点などが評価された.今後は文化庁の許可を得た上で,2018年6月から現在の天守閣の解体を始め,2020年7月の完成を目指す.総事業費は約500億円.

 

第7回不動産協会賞発表

去る3月13日,一般社団法人不動産教会は,第7回不動産協会賞を発表.同賞は,「国際競争力を高める都市再生」などの分野の著作物の中から,同協会が直面するさまざまな課題に対し,世の多くの人びとへの理解に資する著作物を表彰するもの.

受賞作品は以下の通り.

▷「スポーツ都市戦略 2020年後を見すえたまちづくり」原田宗彦,学芸出版社 

▷「現代建築のトリセツ 摩天楼世界一競争から新国立競技場問題まで」松葉一清,PHP新書 

▷「ポートランド 世界で一番住みたい街をつくる」山崎満広,学芸出版社

 

墨田区千葉大学が提携して「デザイン・建築スクール」を新設

3月22日,東京都墨田区千葉大学は地域社会の発展と人材育成を目指す包括的連携を締結した.千葉大学は開学100周年となる2021年に墨田区内にキャンパスを開設し,現在の工学部から独立した「デザイン・建築スクール」を新設する予定.演習授業を倍増させ,実践重視のカリキュラムとし,留学まで想定している.また,留学生を対象に日本の文化や最先端技術を学ぶ場も展開する予定.当面は,2017年3月末に閉鎖・移転する区の「すみだ中小企業センター」の建物と敷地を活用する.今後は園芸学部や看護学部などその他の学部についても同区内へ移転することを検討している.

 

芝浦工業大学建築学部」を開設

芝浦工業大学は2017年4月に「建築学部」を開設した.「工学部 建築学科」,「工学部 建築工学科」,「デザイン工学部 デザイン工学科(建築・空間デザイン領域)」の2学科1領域を統合・再編したもの.豊洲キャンパス内に開設され,同大学でははじめて4年間の都心一貫教育を行う.

同学部は,「生活環境,都市等におけるさまざまな問題に対し,建築をベースにした技術,哲学を元に新しい時代に相応しい解決策を提案できる人材育成」を目的とし,1学部1学科3コース制を取り,「工学」「建築デザイン」「幅広い教養」の横断的融合による建築教育を実践する.

 

国交省が官庁施設の木造計画・設計基準を初改定,CLTを追加

国土交通省は木造の官庁施設の設計に関する技術的な事項や標準的な手法をまとめた「木造計画・設計基準」を改定し,4月1日から運用を開始した.今回の改定では,CLT(直交集成板)が追加され,木造の中高層建築が建てられるようになった.同基準は木造での設計の効率化,必要な性能の確保を目的に官庁施設を対象として2011年5月に制定されたもの.

今回の改定が制定以来,初めての改定となる.併せて資料編も改定され,図表や事例などが充実,木造建築に関する事項を体系化したことで,地方自治体の木材利用の促進に役立てる.

 

2017年6月号

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2017年東京建築士会住宅建築賞発表ー5点を選出,金賞は中川エリカ氏の「桃山ハウス」

東京建築士会主催の2017年住宅建築賞が発表された.3年ぶりとなる金賞は中川エリカ氏の「桃山ハウス」.そのほか,現地審査対象となった4作品を入賞とした.審査委員は乾久美子(審査委員長)青木淳,金野千恵,平田晃久の4氏.

テーマは「希望のある住宅」,施主が選びとった環境の中で,住宅が生きることや希望とセットになっているかどうかが求められた.応募総数は97点.受賞作品は以下のとおり.

[金賞](作品名=設計者名)

桃山ハウス(『新建築住宅特集』1708)=中川エリカ/中川エリカ建築設計事務所

[入賞]

TRANS(『新建築住宅特集』1705)=駒田剛司+駒田由香/駒田建築設計事務所 

辰巳アパートメントハウス(本誌1608)=伊藤博之伊藤博之建築設計事務所

Around the Corner Grain(同1602)=佐野哲史(Eureka)/高野洋平+森田祥子(MARU。architecture) 

いえ と そと の いえ(『新建築住宅特集1510』)=荻野智香/荻野智香建築設計事務所

 

秋田,県・市連携文化施設設計プロポーザルで佐藤総合計画JVが最優秀提案者に特定

去る4月22日,秋田県は「県・市連携文化施設」設計者選定の公募型プロポーザルの結果を発表(審査委員長:勝又英明).佐藤総合計画・小畑設計共同企業体を最優秀提案者とした.次点は日建設計・コスモス設計 県・市連携文化施設建設工事基本設計業務共同企業体

同計画は,築後約50年が経過し老朽化とニーズに対応ができなくなっている秋田県民会館,築後約30年以上が経過し,耐震補強や設備更新が必要とされている秋田市文化会館に代わる新たな施設として県と市が共同で整備するもの.

最優秀案は,「城址の森に呼応する -歴史的景観に溶け込み,まち・森・人と奏でるホール-」をコンセプトに周辺のまちなみと調和させながら,内部のアクティビティを発信する「秋田小路」と名づけられた活動空間を設けるもの.バランスのよい配置計画などが評価された.同計画は,2019年度に着工し,2021年度の完成を目指す.

 

高知県林業大学校初代校長に隈研吾

5月9日,高知県は県立林業大学校の初代校長に隈研吾氏が就任すると発表.2018年度より就任する.隈氏は16日に行われた記者会見で「知見を活かし,若い人と林業を繋ぎ,世界に発信していけるような人材の育成を行いたい」と語った.

同校は2015年4月に開校した高知県林業学校から改称し,2018年度から本格開校する.従来の,即戦力となる人材を育成することを目的とした基礎課程や林業従事者のスキルアップを目的とした短期課程に加え,林業のエキスパートを育てる「森林管理コース」・「林業技術コース」,木造建築のプロデューサーを育てる「木造設計コース」からなる「専攻課程」を新たに開講する.

 

日建設計とオートデスク,BIMを中心としたパートナーシップを締

オートデスクと日建設計は戦略的なパートナーシップ契約を締結.契約の下,オートデスクが保有するソフトウェア,サービスのほとんどを日建設計が利用できる体制を構築する.都市計画,意匠・構造・設備設計,建物の維持管理やリノベーションにわたるサイクル全体の設計フローを支援するBIMや,BIMの情報を活用する体制・仕組みの構築を行う.また両社は,2020年以降のグローバル市場を見据え,リアリティキャプチャ,VRやAR,IoTなどの進歩する技術をBIMプロセスの中で効果的に活用するための体制・仕組みの構築も目指す.

 

積水ハウスブロックチェーン技術を不動産情報管理に導入

4月27日,積水ハウスbitFlyerビットコイン取引所国内最大手)との共同事業として,ブロックチェーン技術を活用した不動産情報管理システムを構築することを発表.不動産業界での業務運用は日本初となる.

ブロックチェーンとは仮想通貨を安全に取引するための基礎となる技術で,構造的にデータ改ざんができず,システムダウンの時間がほとんどなく,安価に構築が可能といった特徴を持つ.積水ハウスが有する不動産情報とIoTアプリケーションで連携させることで,物件見学から入居までの一連の流れをつくり,顧客の利便性と満足度を向上させる狙い.

 

不動産協会新理事長に菰田正信氏

不動産協会は,5月17日の定時総会後に開いた理事会で,新理事長に三井不動産代表取締役社長の菰田正信氏が就任することを決定.前任の木村惠司氏三菱地所取締役)は会長に就任する.定時総会後の懇親会挨拶で菰田氏は,地方創生の推進や国際競争力の向上の必要性について語り,

①時代を先取りするまちづくりや柔軟な都市政策の実現,

②良好な住宅のストック形成や近居や二地域居住の推進を通した豊かな住生活の実現,

③税制の改正,

などについて重点的に取り組んでいくと語った.菰田正信氏は,1978年東京大学卒業後,三井不動産入社.2011年より同社代表取締役社長を務めている.

 

ZEBプランナー初回登録に,日建設計,日本設計,大成建設など

環境共創イニシアチブSII代表理事赤池学は,ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)プランナーの第1回登録結果を発表した.清水建設大成建設日建設計,日本設計などゼネコンや設計事務所,設備工事会社など27社が登録.同事業は,「ZEB ロードマップ」の意義に基づき,建物の運用エネルギー消費量を削減し,限りなくゼロにするZEBを広く実現するため,一般に向けて相談窓口を有し,業務支援(建築設計,設備設計,設計施工,省エネ設計,コンサルティング等)を行い,その活動を公表する組織を登録するもの.

初回登録は以下の通り.

▷BR設計企画 ▷イータス ▷エネルギーマネジメント協会 ▷アール・エ北陸 ▷菱機工業 ▷三建設備工業 ▷ハマ・メンテ ▷メドックス ▷豊建 ▷備前グリーンエネルギー ▷清水建設 ▷加藤設計 ▷ダイダン ▷KSエンジニアリング ▷シスケア ▷ニューメディアエンジニアリング ▷イーエムエス ▷大和ハウス工業 ▷三機工業 ▷三菱電機 ▷日建設計 ▷成長戦略 ▷大成建設 ▷テクノプランニング ▷日本設計 ▷エービル ▷岡山応用科学 ▷武田菱設計 ▷キングランリニューアル ▷NTTファシリティーズ ▷山野内建設

 

広島市中央公園広場,サッカースタジアム整備の調査・検討業務プロポーザル最優秀に山下PMC

4月25日,広島市は「中央公園広場におけるサッカースタジアム整備の影響等に係る調査・検討業務」公募型プロポーザルの審査結果を発表.山下ピー・エム・シー・コンサルタンツを最優秀提案者とした.

同業務は,候補地として挙げられている3つの候補地の中で,中央公園広場がある基町地区住民が提出した質問などに対応するため,中央公園広場にサッカースタジアムを建設すると仮定した場合の調査を実施し,旧広島市民球場跡地と広島みなと公園,ほかのふたつの候補地と比較するもの.履行期間は2017年9月29日まで,中間の取りまとめを6月を目処に行う.

 

川崎市で世界初となる「水素ホテル」出店を計画

5月16日,東急ホテルズは国際戦略特区に指定されている神奈川県川崎市のキングスカイフロント地区に「水素ホテル」を出店することを発表.環境省の「地域連携・低炭素水素技術実証事業」の枠組みに協力して導入する.近隣の昭和電工川崎事業所でつくられる使用済みプラスチック由来の低炭素水素をパイプラインで直接供給し,大型燃料電池により電気・熱エネルギーとしてホテルで利用するのは世界初.

低炭素水素とは,地球温暖化対策のため,輸送時などに発生するCO2排出量を抑えるための水素供給の仕組みを構築するもの.ホテルで使用するエネルギーの約30%を低炭素水素によってつくられたエネルギーで賄う.

設計・施工を大和ハウス工業が担当.鉄筋コンクリート造5階建て,延床面積は7,530㎡,客室数は約200室.2018年春頃の開業を目指す.キングスカイフロント地区は川崎市大和ハウス工業が国際戦略拠点として開発を進める羽田空港多摩川対岸に位置する約40haの地区.

 

旅館業法見直し,客室数の最低基準緩和など規制緩和

5月23日,内閣府の規制改革推進会議が提出する答申の内容が明らかになり,訪日観光客向けの宿泊施設が増えるように規制緩和が進められることが分かった.なかでも旅館業法は「ゼロベースで見直す」ことが明記され,

①客室数の最低基準(旅館は5室以上,ホテルは10室以上)

②客室の最低床面積,

③客が支払いする「帳場」の長さ,

④寝具の種類などの基準

を見直すことで,低コストでも開業できることを狙いとしている.また,現在国会に提出されている一般住宅に旅行者を宿泊させる「民泊」の解禁のための改正案と併せて,訪日観光客向けの宿泊施設の増加を狙う.

 

改正都市公園法が成立,都市公園内での保育所設置が可能に

4月28日に行われた参議院本会議で都市公園法都市緑地法,都市開発資金貸付法,生産緑地法都市計画法建築基準法の6法の一括改正法が可決,成立した.

都市公園法の改正では,都市公園を管理する自治体向けに,カフェやレストランなどの収益施設を設置・管理する民間事業者を公募で選ぶ制度を創設する.

同制度は,収益施設の設置・管理と併せて園路や広場などの整備を行うことを条件に,収益施設の設置期限を20年に延ばす.ほかにも整備費に国が無利子融資を行う支援制度も設けられる.また,これまで特区内のみ認められていた都市公園内の保育所の設置も可能となった.

 

豊島区造幣局東京支部跡地開発,防災公園の事業者を公募

東京・豊島区と都市再生機構は,豊島区内の造幣局東京支部の跡地開発で,先行して整備を行う防災公園の実施設計・施工・管理運営を一体的に担う事業コンソーシアムを選定するための公募型プロポーザルを8月に公告する予定.

「池袋の新たな拠点となるにぎわい形成方針と施設計画」,「民間活力による効果的・効率的な管理運営」,「公園の価値を高める設計,効率的な工事」についての提案が求められる.

2018年1月に事業者を決定し,2020年の開設を目指す.また,公園の隣接地に整備される文化交流施設には大学が誘致される予定.2022年の開学を目標としている.

 

中野区がCM方式を本格導入

中野区は,桃園小学校・向台小学校,中野神明小学校・新山小学校,大和小学校・若宮小学校の3校の統合新校舎整備で,今後委託予定の基本・実務設計業務にコンストラクション・マネジメント(CM)を導入する.2002年4月1日以降に国や地方自治体が発注した建築工事でコンストラクション・マネージャーとして設計CM業務を行った実績などを参加資格とする.2020年度の完成を目指す.また,第三中学校,第十中学校の統合校の新校舎など複合施設の整備に伴う基本・実務設計,平和の森公園の敷地内に建設する新体育館整備の実施設計業務についても,それぞれコンストラクション・マネジメントを導入する.